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高齢者の運転免許証の自主返納の現状〜運転免許証を自主返納する勇気〜

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75歳以上の高齢者が運転免許証を自主返納している数、割合

 

 

2019年6月7日、俳優の杉良太郎さんが鮫洲運転免許試験場に運転免許証を自主返納しました。75歳の誕生日を迎える2ヶ月前だそうです。

自主返納をした理由は70歳に運転免許証の再交付を受けた際に、認知機能検査等の結果が以前と変わってきており、次の更新時には返納しようと考えていたそうです。

同年4月19日、東池袋の交差点で起きた80代の男性が運転していた乗用車による交通事故等を始め、高齢者の運転免許証の返納に関して社会的関心を集めています。

2018年の75歳以上の運転免許証の保有者数は5,638,309人(警察庁:運転免許統計参照)です。このうち、運転免許証を自主返納した75歳以上の高齢者の人数が292,089人(警察庁:運転免許統計参照)となっております。約5.1%の方が運転免許証を自主返納しております。

 

 

高齢者が運転免許証を自主返納したら、どんな優遇が受けられるの?

 

運転免許証自主返納制度をご存知でしょうか?

自主返納した後、安全運転に努めてきた証として公安委員会が発行する「運転経歴証明書」の交付を受けることができます。

運転経歴証明書の交付申請は最寄りの警察署又は運転免許センターにて行うことができます。

この運転経歴証明書は自主返納した後の交通手段の代替として、バス・タクシー等の運賃の割引、商品券の贈呈や飲食店の割引等さまざさな特典が受けられます。

 

運転免許証の自主返納はどんな人でもできるの?

 

以下に当てはまる方は自主返納ができません。

・運転免許証の停止処分・取消処分を受けた方

・運転免許証の停止処分・取消処分の基準に該当している方

・運転免許証の有効期間が過ぎている方

 

高齢者が運転免許証を返納した後にご本人たちに訪れる問題

 

 

運転免許証を自主返納した方にお話を伺うと、運転免許証を返納してから身体の筋肉が衰えたり、物覚えが悪くなるなど老いが急速に進んだと話されていました。

高齢者はかかりつけの病院に行くことが増えるため、必然的に車での移動が多くなりやすかった現状がありました。近所に病院がある場合であれば、徒歩でも可能でしょう。しかし、眼科・整形外科・内科等さまざまな診療を受診しているケースも多いのではないでしょうか?

自主返納すると、いくらバスやタクシーの運賃の割引があるとはいえ、今まで自分で運転してすぐに行けていた病院がバスやタクシーを利用して行かなければならず、バスの到着が遅れたことで診察時間が前後するなど高齢者の負担が増えることもあるでしょう。

1ヶ月に1回だけの通院であれば、それほど苦労はしないかもしれません。ですが、1週間に1回は通院をしている高齢者もいます。

自主返納した後には地域包括支援センターの主任ケアマネージャー又は居宅介護支援事業所のケアマネージャーに相談し、介護タクシーの利用等を視野に入れると良いかと思います。

 

 

今後、運転免許証を自主返納することをご家族に勧めたい方へ

 

高齢者による交通事故が増えたことで運転免許証の自主返納に関心が集まっていることは事実です。まだ運転免許証を自主返納していない高齢者のご家族は不安に思うかもしれません。

しかし、これから運転免許証の自主返納が迫っているご本人も不安なはずです。運転免許証を取得して50年近く経っている方は運転が生きがいだと思っている方も多く、ご家族に自主返納を迫られたことで落ち込んでしまうケースをよく耳にします。これが原因で家族関係に亀裂が生じたり、引きこもってしまうケースもあるかもしれません。認知症になってしまう可能性もゼロではありません。

運転免許証の自主返納は運転手からしたら、いわば断腸の思いで決断することです。ご家族の方は「やっと返納してくれた」と安心するだけではなく、自主返納を決断したご本人に感謝を伝えることを忘れないようにしましょう。忘れられがちですが、自主返納した後のご本人のケアはとても大切なことです。

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