施設外就労加算に代わる地域協働加算の取得ポイント(令和3年度報酬改定)

令和3年度障害福祉サービス等報酬改定により今まで就労継続支援A型・B型で取得が可能だった施設外就労加算が廃止になりました。一般就労への高い移行実績や高い賃金を実現する事業所や地域連携の取り組みへの評価に組み替えられていきます。新たに創設された加算として地域協働加算が就労継続支援B型で取得が可能になります。

今回はこの就労継続支援B型で新たに取得が可能になった地域協働加算について解説します。

 

地域協働加算

 

利用者の就労や生産活動等への参加を持って一律に評価する報酬体系を選択した就労継続支援B型の障害福祉サービス事業者が取得できる加算であり、利用者の多様な働く意欲に応えながら、就労を通じた地域での活躍の場を広げるために地域や地域住民と協働した取り組みを評価する加算となります。

 

地域協働加算の要件

就労継続支援サービス費(Ⅲ)または(Ⅳ)を算定する事業所であること(利用者の就労や生産活動等への参加を持って一律に評価する報酬体系を選択)

・就労や生産活動等が持続可能な活力ある地域づくりに貢献する目的があること

・就労や生産活動等が地域住民、地元企業、自治体等と協働した取り組みであること(収入が発生するものであり、無報酬のボランティア不可

・就労や生産活動等をインターネットの利用その他の方法により公表していること

上記の要件を満たすことでこの加算の対象となる取り組みに参加した利用者に対して1日につき、30単位が障害福祉サービス事業者に加算されることになります。

地域活動に実際に参加されている利用者、事業所に残って別の作業に取り組んでいる利用者と分けている場合には地域活動に実際に参加されている利用者にだけ地域協働加算が加算されます

 

地域協働を担当する支援員の業務

具体的に公表されていませんが、障害福祉サービス事業者は地域協働先の協力を得て以下の業務を行うことが望ましいでしょう。

・利用者の作業程度、移行、能力等の状況を把握

・地域協働先の住民、企業、自治体における作業の実施に向けた調整

・作業指導等、対象利用者が地域協働に取り組むために必要な支援

・地域協働についてのノウハウの蓄積及び提供

・地域協働先の企業や対象利用者の家族との連携 等

こちらは以前、施設外就労加算を取得していた障害福祉サービス事業者が求められていた取り組みとなっています。施設外就労加算と比べると、地域協働加算の取得基準は緩和されていますが、こういった支援員の取り組みを継続していくことは地域協働先との信頼を築いていくためにも大切になります。

 

その他の地域協働加算のポイント

地域協働加算の対象となる地域

地域協働加算の対象となる地域は事業所の所在する市町村や近隣自治体が想定されています。しかし、事業所の所在する地域の活性化、利用者と地域住民との繋がりに貢献する取り組みであれば、遠隔の地域との協働した取り組みであっても、問題はありません。

 

地域協働の内容の例示

地域協働加算の趣旨は利用者の多様な働く意欲に応えながら、就労を通じた地域での活躍の場を広げる取り組みに対する評価を考慮して、利用者と地域住民との繋がりや地域活性化、地域課題の解決に資する取り組みであることが望まれます。以下に例を挙げます。

<適切な取り組みの例>
・地域で開催されるイベントへの出店
・農福連携による施設外での生産活動
・請負契約による公園や公共施設の清掃業務
・飲食業、小売業など地域住民との交流の場となる店舗運営
・高齢者世帯への配食サービス
・上記活動に係る営業活動 等

<不適切な取り組みの例>
・生産活動収入の発生しない地域活動 等
・レクリエーションを目的とした活動
・生産活動収入の発生には結びつかない単なる見学や体験を目的とした施設外の活動

これらを比較すると、無報酬のボランティアによる貢献では地域協働と認めることはできないことがわかります

 

地域協働の内容の公表

地域協働の内容については地域協働加算を算定する月ごとに報酬請求日(翌月10日)までに公表することが義務付けられています。公表については複数の地域協働に取り組んでいる場合だったら、それぞれの取り組みを公表することになります。

公表方法は原則、事業所のホームページ等インターネットを利用したものが想定されており、Q&Aではブログでも差し支えないとされています(SNSは現時点では未確認)。
インターネットの利用以外で想定されている公表方法は以下となります。
・市町村等が発行する情報誌への掲載
・事業所内及び関係機関等での掲示

公表内容についてはテキストデータに変換できるものや点字資料・読み仮名付き資料の作成等の対応も望ましいとされています。

 

実地指導対策ポイント

 

実地指導で指摘されるであろうポイントを列挙します。施設外就労と変わらないポイントにもなりますが、以下は今のうちから押さえておくことをお勧めします。

・地域協働に関する取り組みを運営規程に入れましょう。

・地域協働先との契約書を残しておきましょう。

・地域協働を行った日の日報を事業所内の日報と分けて記録しましょう。

個別支援計画にも地域協働の取り組みを入れておきましょう。

 

以上、地域協働加算に関する解説でした。今までの施設外就労加算の対象となる人数ごとに人員基準が定められてましたが、地域協働加算では地域協働加算の対象となる人数ごとに人員基準は定められてません

施設外就労加算と比べると、地域協働加算は事業所内でより地域での就労に参加できる人数が限定されなくなったことで利用者のより多様な働く意欲に応えることを目的とされている加算ですので、地方で就労継続支援B型事業所を運営している障害福祉サービス事業者は取得を目指していきましょう。

最後までお読みいただき、有難うございました。

 

参照:

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示(令和3年厚生労働省告示第87号)

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について

令和3年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.2(令和3年4月8日)

 

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