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台風19号・熊本県球磨川の氾濫から変化させたい障害者施設の防災意識 〜今からやっておきたい災害対応マニュアルの見直し〜

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障害福祉サービス事業者の防災意識の変化

 

2019年は台風15号・台風19号により千葉県・長野県・埼玉県を始めとした多くの自治体に甚大な被害が巻き起こりました。特に埼玉県川越市では被害に遭った社会福祉法人が2法人もあります。私の勤めていた施設も被害に遭いました。

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2020年7月には大雨の影響で熊本県の球磨川が氾濫し、特別擁護老人ホームが水没しました。

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これらの災害により障害福祉サービス事業者は防災に対する意識を変える必要性を感じているのではないでしょうか?新型コロナウイルスの感染防止に加え、災害に対する備えの意識も今後は高めていかなければならないでしょう。

 

災害により被害を受けるであろう障害者施設が今後増えていく?

これらのニュースから読み取れることは川沿い又は河川の近くに所在する老人ホームや障害者施設が被害を受けているということです。被害を受けていない福祉施設であっても、下記のような理由から川沿いや河川の近くといった人里離れた場所でしか施設を作ることのできなかった法人は他にもあるはずです。

・設立する土地が見つからず、やっと見つかった土地が川沿いや河川の近くであった

・地域住民の理解が得られずに反対されたことで、川沿いや河川の近くで設立せざるを得なかった 等

おそらく下の理由である地域の理解が得られずに、設立せざるを得なかった法人は2000年以前に多かったのではないでしょうか?2000年以前は行政が入所先を決定できた「措置制度」の時代であったため、重度障害者の受け皿となる障害者施設の設立には地域の理解が得られずに人里離れた土地に建てざるを得なかった時代でもあります。障害福祉制度ですと、2003年4月以前が「措置制度」の敢行が行われていました。

下記の記事も合わせて参照してみて下さい。

関連記事:障害福祉サービス事業の今後の傾向 〜利用者・従業員の今後〜

このような時代の背景から2000年以前に設立した障害者施設は川沿いに設立されている法人が多く、20年経った今、災害による影響を受けやすくなっている現状が見受けられ始めているのです。

 

今後障害者施設を運営する障害福祉サービス事業者が備えておきたい防災意識

 

火災訓練は毎年2回以上が義務、その他の災害にも合わせて防災訓練を実施

火災対応だけではなく、地震・水害・風害等に対応したマニュアル作成に加え、避難訓練を実施することがこれから障害福祉サービス事業者に求められていくことでしょう

火災対応と異なり、その他の災害に関しては避難訓練の回数までは法律に定められていないため、毎年訓練まで実施できている障害福祉サービス事業者が少ない現状もあります。

消防法施行規則 第3条

1~9、11 略

10 令別表第1(1)項から(4)項まで、(5)項イ、(6)項、(9)項イ、(16)項イ又は(16-2)項に掲げる防火対象物の防火管理者は、令第3条の2第2項の消火訓練及び避難訓練を年2回以上実施しなければならない

 

障害者総合支援法に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準

第七十条 指定療養介護事業者は、消火設備その他の非常災害に際して必要な設備を設けるとともに、非常災害に関する具体的計画を立て、非常災害時の関係機関への通報及び連絡体制を整備し、それらを定期的に従業者に周知しなければならない

2 指定療養介護事業者は、非常災害に備えるため、定期的に避難、救出その他必要な訓練を行わなければならない

※生活介護、就労移行支援、就労継続支援、短期入所、自立訓練、共同生活援助は準用されます。

どの障害福祉サービス事業者であっても火災訓練は年に2回以上の義務があるため、1年以上運営している事業者であれば、経験は積まれているでしょう。しかし、水害・風害といったその他の災害にまで対応できているでしょうか?

新型コロナウイルスの感染予防にも対応しなければならないため、このような災害対応に目を背きたくなる現実もあることでしょう。ですが、被害に遭われた法人の声の1つに「今回は運良く被害に遭わなかっただけです。明日は我が身だと思って対応してほしい」という言葉がありました。事業者に受け止めていただきたい声の1つです。

 

災害対応マニュアルの作成、見直し

今からできる災害対応は今までの災害対応マニュアルの見直しが挙げられるかと思います。まだマニュアルが作成できていない障害福祉サービス事業者は作成のポイントとして、既に作成が済んでいる障害福祉サービス事業者は見直しのポイントとして以下の項目を参照してみて下さい。

 

災害対応マニュアルに必要な項目

防災計画の策定

施設内の安全化

緊急連絡、災害対応組織体制

利用者の安否確認及び保護者等との連絡体制の確立

施設外の避難場所への避難誘導

防災資機材等の備蓄

・防災教育及び訓練の実施

災害発生時の対応

 

被災の現実 〜復旧までに必要な期間〜

 

こちらで被災に遭った法人の現状が紹介されております。

関連ニュース:台風第15・19号を振り返る~知的障害者施設等の対応~

台風19号は令和元年10月12日〜13日にかけてでしたので、半年近くは復旧に時間をかけておりました。その間は利用者の心身のケアも残っております。ご両親を亡くされた方は復旧まで避難所で生活されていたり、自宅待機をされていた方は普段と異なる現状から家庭内暴力に発展しかけた例も耳にしています。このような現状を受け止め、自分たちが障害福祉サービス事業者として今後どのような取り組みをしていくか、しっかり向き合っていただきたいです。微力ではありますが、私からは更新され続けている厚生労働省からの情報や災害時に必要な資金調達に関する情報などを今後も発信して参りますので、参考にして頂けたら幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

参照:障害児・者施設災害対応マニュアル 埼玉県福祉部障害者支援課(平成26年4月改訂版)

 

障害福祉サービス事業者に知っておいていただきたいことの一覧となっております。

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